犬種情報

ラフ・コリー(Rough Collie)

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●原産地

イギリス

●サイズ

体高/オス:61p、メス:56pが理想

●一般外貌

優美で落ち着いていて威厳があり、全体として完全なバランスのプロポーション。

●沿革

スコットランドのハイランド地方で過去数百年の間、山岳丘陵地帯で牧羊作業に従事していた。スコットランドのヒツジは顔と肢が黒かったことからコリー(アングロ・サクソン語で「黒」を意味する)と呼ばれ、牧羊犬も黒い毛色が主流だったことからコリー・ドックと呼ばれ、のちにコリーとなった。その後、毛色はトライカラーが主流となり、ブルー・マールも多かった。1860年にビクトリア女王がスコットランドを訪問した際、コリーを連れて帰ったことから人気が出た。セーブル&ホワイトが記録されたのは1872年。この毛色が大衆に好まれ、コリー人気を絶対的なものとした。

●特徴・性格

力強さと活動力にあふれ、冷淡さ粗雑さは見られない。陽気で友好的であり、人がとっても好きである。親しみやすい性質で、神経質であったり、攻撃的ではない。表情はもっとも重要である

●被毛・毛色

非常に密生している。上毛はまっすぐで粗い手ざわりで、下毛は柔らかい。メーン(首の後ろと横にある長くて豊富な毛)やフリル(顎の下や前胸の飾り毛)はとても豊かで、マスクはスムース。前脚は十分な飾り毛でおおわれている。ホック上部の後脚では豊富に飾り毛があるが、ホックより下の部分はなめらか。毛色は3色。セーブル(明るいゴールドから濃いマホガニー)&ホワイト、トライカラー(おもにブラックで、脚と頭部に濃いタンの斑、ホワイト)、ブルーマール(おもにシルバー・ブルーで、ブラックが散って混じっている)。3色ともすべて、大小を問わず典型的なホワイトコリーの斑(ホワイト・マーキング)をもつ。

●各部の特徴

  • 頭部:頭部の特質は非常に重要であり、サイズと調和しているという点も考慮されなくてはならない。すっきりとしたくさび形であり、輪郭もなめらか。スカルは平ら。両耳から鼻の先端までなめらかに先細りするが、マズルは細くない。横から見るとスカルとマズルのトップは2つ平行線で、ごくわずかに認められるストップによって区別され、長さは等しい。頭から顎の下部までのスカルの深さは十分に深いが、極端であってはならない。鼻はつねにブラック。
  • :優しい印象が重要。中くらいの大きさでややななめに付き、アーモンド形。色はダーク・ブラウン。毛色がブルー・マールの場合、しばしば片目や両目、またその一部にブルーあるいはブルーの斑が見られる。
  • :小さく、スカルの頭頂でお互いが接近しすぎず、また離れすぎない。耳の3分の2が直立し、先端の3分の1は自然に前方へ折れている。
  • :咬み合わせはシザーズ・バイト。
  • ボディ:体高に比べ体長はやや長く、背線は腰部でわずかに隆起している。
  • :豊かな毛でおおわれ、長く、尾の骨はホックまで届く。静止時は低く保持されるが、尾の先はわずかに上方へ巻く。興奮すると快活に持ち上げるが、背より上がることはない。
  • 四肢:肩は傾斜し、十分な角度を作る。肘は内外転していない。後脚において大腿部は筋肉質で、下部はすっきりとしており、膝は十分に曲がる。足(フィート。足先)はオーバル(卵形)。指趾(前後肢の指)はアーチし、堅く握る。後足は前足ほどアーチしてない。

●歩様

特徴的な歩き方をする。決して肘を外転させないが、前足は比較的互いに近づいて動く。適度な長いストライドは好ましく、軽快で効率的な歩様がよい。

●失格

陰睾丸。

※JKC犬種図鑑参照

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スムース・コリー(Smooth Collie)

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●原産地

イギリス

●サイズ

体高/オス:56〜61cm、メス:51〜56cm。体重/オス:20.5〜29.5kg、メス:18.0〜25.0kg。

●一般外貌

聡明さと敏捷さ、活動力が感じられる。解剖学上完璧な体躯構成をしており、品位がある。プロポーションのバランスがとれ、作業能力を備えた外貌。

●沿革

ラフ・コリーとスムース・コリーは同一犬種と思われていたが、実際は初期のスムース・タイプはラフ・タイプには似ておらず、体高も低く、頭部も重たげでずんぐりしていて、ウシ飼いや家畜商の犬として働いていた。ある時期ラフ・タイプとの交配が奨励され、その結果タイプに共通点が生じた。さらにスムース・タイプもドッグショーで人気が出始めると、ブリーダーの中にはラフ・タイプと交配し、スムース・タイプをよりレガントにすることによってショー・リングで勝とうと思う人たちがいた。その結果何年もの間、ラフ・コリーとスムース・コリーは被毛以外に大きな違いがなくなるまで交配を繰り返した。今日のスムース・タイプは、ラフ・タイプより耳の付け根が広く、より大きく、パスターンが柔軟であることが求められる。その他の点において、この犬種に要求されることはラフ・タイプと似ている。

●特徴・性格

体つきは力強さと活動力にあふれ、冷淡さや粗雑さは見られない。表情はもっとも重要である。陽気で友好的。シャイでも攻撃的でもない。

●被毛・毛色

短く、平伏毛。上毛は堅い毛質で、下毛は密。トリミングもクリッピングもしない。毛色は3色が認められている。セーブル(明るいゴールドから濃いアホガニー)&ホワイト、トライカラー(おもにブラックで、脚と頭部に濃いタンの斑、ホワイト)、ブルー・マール(おもにシルバー・ブルーで、ブラックが散って混じっている)。3色ともすべて、大小を問わず典型的なホワイトのコリーの斑(ホワイト・マーキング)をもつ。ただしホワイトが優勢なものは好ましくない。

●各部の特徴

  • 頭部:すっきりとしたくさび形であり、輪郭はなめらか。スカルは平ら。両耳から鼻の先端までなめらかに先細りするが、マズルは細くない。鼻はつねにブラック。
  • :たいへん重要な特徴で優しい印象を与える目は、中くらいの大きさでややななめに付き、アーモンド形。色はダーク・ブラウン。毛色がブルー・マールの場合、しばしば片目や両目、またその一部にブルーあるいはブルーの斑が見られる。
  • :適度に大きく、付け根は幅広で、両耳の位置は近すぎても離れすぎてもよくない。静止時には後方に寝ているが、警戒時には前方に向き、半直立になる。この際、立っている部分は耳の約3分の2で、残りの部分は自然に前方に垂れ、水平ラインより下に垂れる。
  • :咬み合わせはシザーズ・バイト。
  • ボディ:体高に比べ体長ははやや長く、トップライン(横から見た上側のライン)は腰部でわずかに隆起している。
  • :先端は少なくともホックまで達する長い尾。静止時は低く保持されるが、尾の先はわずかに上方へ巻く。興奮すると快活に持ち上げるが、背よりも上がることはない。
  • 四肢:前脚はまっすぐで筋肉たくましく、肘は内外転していない。後脚は大腿部分は筋肉質で、下部はすっきりしている。

●歩様

肘を外転させず、前足は比較的互いに近づけて動く。スムーズに動き、歩幅はかなり広く、軽快で、無理なく見えるのが望ましい。

●失格

陰睾丸。

※JKC犬種図鑑より

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ハバニーズ

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●原産地

地中海西端

●サイズ

体高:23cmから27cm、許容範囲:21cmから29cm

●一般外貌

ハバニーズは頑丈な小型犬である。足は短く、長く豊富な被毛を伴う。被毛は柔らかく、ウェービーであることが望ましい。歩様はきびきびしており、弾むようである。

●沿革

この犬種は地中海西端地域で産出され、スペイン並びにイタリアの沿岸地域で発展していった。しかし、それ以前にイタリア人船長によってキューバに輸入されていたと言われている。従って、この犬種にもっとも多い毛色がブラウン(タバコ)であることから、この犬種がキューバの首都ハバナの原産犬種であるという説が生まれた。政治的な動きからキューバ・ハバナ元来の血統は完全に消滅してしまったように思われたが、実際は2、3頭がキューバから国外へ密かに持ち出され、それらの子孫犬はアメリカで存続していった。

●改良国

キューバ

●FCI分類

第9グループ【コンパニオン&トイ・ドッグ】
セクション1 ビジョン及び関連犬種

●用途

コンパニオン&トイ・ドッグ

●習性/性格

大変賢く、番犬としてのトレーニングも容易である。無駄吠えが全く無く愛情深く、朗らかで、愛想もよく、魅力的であり、陽気なその性格はピエロ的でもある。子供好きで、際限なく遊ぶ。

※JKC会報参照

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